2009年3月15日日曜日

かんぽの宿

 鳩山大臣が噛み付いたかんぽの宿の入札問題。一躍、郵政会社の闇をあばいたとヒーロー扱いされている鳩山さんであるが、とんだピエロという見方もある。

 かんぽの宿は、郵政省時代に、あり余った金で役人が自分達のおいしい天下り会社をつくるために設立されたものである。当然、その運営には数多くの郵政ファミリー企業が関与している。なにしろ、赤字にしても補填してくれるのだから、なんでもやり放題である。寄生虫のように、数多くの天下り企業がかんぽの宿を食い物にしてきたのだ。

 驚くのは、黒字になると補助金が出ないという理由で、わざと赤字にするという杜撰な体質である。
 今回、本物の民間企業に売却されると、これら旨みを吸っていたファミリー企業と天下った役人が締め出されてしまう。そこで、鳩山大臣をうまく利用したというわけである。

 いまや、郵政民営化に関しては、自民党も民主党も大反対の大合唱であるが、原点にもどって考える必要がある。郵貯や簡保の巨大マネーが湯水のごとく浪費されていた。それを阻止するためにとった政策が郵政民営化だったはずだ。

 特定郵便局の局長らが、使い切り費という名目のもと、領収書のいらない金を年間1000億円も自分たちの懐に入れていたことも忘れてはならない。

 民営化で、田舎のサービスが低下したとマスコミは責めるが、本質を忘れた議論である。

2009年3月14日土曜日

国策捜査

 民主党党首の小沢一郎の第一秘書がいきなり逮捕され波紋を投げかけている。驚くのは、その後のマスコミの対応である。これでもかというくらい捜査情報がリークされ、それが各紙をにぎわしている。明らかに検察側のリークである。

 実は、あまり表には出ていないが、検察、警察と民主党は戦争を続けているのである。発端は、警察と検察が行っている裏金づくりである。民主党は、国会でも積極的に追及を続けてきた。

 警察庁は否定しているが、裏金づくりは常態化していて、キャリア官僚が恩恵に預かっていたのは明らかである。実は、民主党から追求を受けて国会で答弁させられていた警察庁長官が、現在の内閣官房副長官の漆間氏なのである。自民党は、彼を官僚トップにすえることで、警察に恩を売ったのであろう。

 民主党が政権をとったら、それこそ裏金の実体が明らかとなり、検察と警察の権威が地に落ちてしまう。そして、多くの官僚が責任をとらされるであろう。必死になって政権交代を阻止しようとするのは、当たり前と言えば、当たり前のことなのである。

 それを知ってか知らずか、マスコミは何も伝えない。そういえば、裏金づくりの実体をテレビで明かす寸前に逮捕された検察官僚がいた。マスコミのトップが検察に恩を売ったのは明らかである。

 いや、マスコミ関係者には脛に傷持つ身がたくさん多いと聞く。検察や警察には、裏情報もたくさん集まる。互いに協力するのは当然かもしれない。