アテネほどではないが、日本人選手の活躍にオリンピックが盛り上がっている。女子柔道では、谷本が腰痛をおして金メダルを獲得した。気になったのは、そのコメントである。到着が遅れたために、狭い機内に閉じ込められて腰痛が悪化したというものである。
実は、オリンピックでは役員はビジネス、選手はエコノミークラスと決まっている。以前、ある役員が家族までファーストクラスに載せて視察に出かけたことが問題になったことがある。
かつて、トーマスの知り合いがオリンピック候補選手になった。しかし、海外遠征費用はすべて個人持ちである。なんとか息子をオリンピックに送りたい親が借金までして遠征費用を捻出した。残念ながら、彼はオリンピックに出ることはなかった。残ったのは、莫大な借金である。悲惨なことに、それからまもなくして借金で先祖代々続いた店を手放すことになった父親が自殺したのである。
フィギュアで金メダルを獲得した荒川静香は、日本スケート連盟からは十分な補助がえられず、コーチの旅費も自分で負担していたという。競技用の衣装をお母さんが夜なべして縫っていたという話には驚かされた。
金メダルをとった時、その横に連盟の有名な女性部長が祝福に来たが、荒川は顔をあわせなかった。それが、すべてを物語っている。その後、この部長は逮捕された。連盟の金で私服を肥やしていたのである。
国民が望んでいるのは、有望な選手の育成である。どうやら、この国では、その仕組みができていないらしい。
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