第44代のアメリカ大統領に黒人のオバマ氏が決まった。時代は変わったとつくづく思う。トーマスが1970年代にアメリカに居たころは、まだ人種差別が色濃く残っていた。学校においても、表面上は差別撤廃であったが、黒人がプールを使うことは許されていなかった。あえて泳ごうという黒人もいなかった。テニスクラブやゴルフ場も黒人禁止のところが多かった。
今回の選挙でも、いざとなったら白人は黒人に投票することをためらうのではないかということが心配されていた。いわゆるブラッドリー効果である。1982年のカリフォルニア州知事選挙のことである。選挙前に圧倒的な有利が伝えられていた黒人のブラッドリー氏が、白人候補に敗れたのである。
しかし、今回は違った。それだけ、アメリカが変革を求めているということであろう。いま、アメリカでは軍需産業の圧力が強い。イラク戦争も、アフガンも軍需産業が武器を売りたいがためにブッシュ政権を動かしたとされている。
戦争にはいくらでも金が落ちる。軍需産業が儲かる仕組みだ。しかし、その結果、製造業が空洞化した。自動車産業の凋落がそれにあたる。それでも、アメリカには金融があった。ところが、それもサブプライムローンの失敗で崩壊した。アメリカ国民もchangeが必要であることを痛感したのだろう。
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