原油の値段が異常に高くなっている。1バレル100ドルというのだから驚きだ。一年で倍以上になっている。これでは、原油に頼っている企業はやっていけない。すでに廃業を決めている中小企業も多いと聞く。
原油高の一因に、日本の政治の停滞があるというのだから皮肉な話である。株式市場では、日本の将来に対する失望から、株安が続いている。そして、株に魅力がないため、投機筋が原油先物市場に資金を移しているというのだ。株価の上昇は、見込めないが、原油は確実に値上がりするということだろう。
しかし、これはチキンレースである。原油が高くなりすぎると、原油の買い控えが起こる可能性があるからだ。外国人投資家の読みは、インドや中国での需要は今後も急拡大するということなのかもしれない。
ただし、原油高がすべて悪いというわけではない。かつて石油危機が叫ばれたとき、日本の企業は省エネ技術の開発に真剣に取り組んだ。おかげで、日本の技術は世界最高といわれている。
さらに言えば、国民の意識変革である。まわりを見渡せば、明らかに燃費の悪そうな大型カーが売れている。家族全員で遠出がしたいということらしいが、省エネという言葉がむなしくなる時がある。ガソリンの値段が上がれば、できるだけ消費を抑える工夫をするようになるだろう。われわれの意識も変化するというわけである。
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