2009年11月7日土曜日

高速道路無料化

 民主党の高速道路無料化に対して非難が集まっている。一度、導入した制度を覆すのはつくづく難しいと思う。

 もともと、高速道路は無料になることが前提で建設されている。世界的に見ても、これだけ高速料金が高いのは日本だけである。おかげで物流コストが高くなり、競争力が失われている。それが民主党の考えだ。しかも、高速道路は国土交通背省の役人の天下りの温床になっており、税金がムダに使われている元凶だ。

 地方では、高速道路はがら空きで、そのそばを通っている国道を、大型トラックが猛スピードで走っている。おかげで、通学路は危険このうえないし、国道はすぐにがたがたとなり、修理代も高くつく。

 高速道路無料化は多くのひとが歓迎すると思っていたら、大反対の嵐である。まず、道路関係者。自分たちの食い扶持がなくなるのだから反対は当たり前であろう。次は、鉄道などの他の輸送機関の関係者。ライバルだから反対は当然かもしれない。

 しかし、驚いたことに、この政策で恩恵を受けるはずのドライバーや運送会社の関係者からも反対の声が聞こえてくる。いわく、交通量が増えてCO2排出量が多くなる。道路が渋滞して配達が遅れるなどなど。もちろん、海外でも交通渋滞が予想される道路では、高速料金を課している。対策はいくらでも打てるはずだ。

 悪い制度であっても一度定着してしまうと、そこに新たな利権が生まれる。それを変えるのは並大抵ではないということであろう。

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