2009年11月10日火曜日

事業仕分け

 行政刷新会議が予算の無駄を洗い出す作業を「事業仕分け」と呼んでいる。いまいちピンとこない表現である。いままで聖域とされてきた「思いやり予算」やODAにも手をつけると意気込んでいるが、もともと概算要求は95兆円にも達する。事業仕分けでたった3兆円削ったぐらいでは、なんの足しにもならない。

 そもそも、ある事業だけに無駄があるのではなく、すべての事業に無駄がある。それを認識する必要がある。仕分けてしまったら、いままで無駄を放置してきた事業は、そのまま生き残ることになる。

 もちろんマンパワーが足りないことはよく分かる。であれば、民主党は、発想を変えて、マスコミや一般人を利用することを考えたほうがよい。すでに、多くの無駄は報道ずみである。それを変えるだけで大変な節約になる。

 もうひとつは、内部告発であろう。匿名で無駄撲滅キャンペーンをはり、公益法人の職員から意見を聞けばよい。実は、彼らは安い給料でこき使われている場合が多い。その上前をはねている連中が天下りである。腰掛けで数年いて、巨額の退職金をせしめていく。その実情を知っているのは現場の職員たちだ。

 前にも紹介したが、ある公益法人で暇をもてあました天下りの常務理事が午後にこっそり職場を抜け出しパチンコをしていた。これを告発した嘱託職員の女性が解雇されてしまったことがある。民主党政権になったら、こんな暴挙を許さない。その信念が必要である。

 ただし、職場に出てくるだけまして、いっさい顔を出さずに給料だけもらっている天下りも多いので、こちらを辞めさせるのが優先事項かもしれない。

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