2009年11月1日日曜日

タバコ税

 民主党がタバコ税の値上げを検討しているという。自民党では、なかなか手をつけられなかった聖域だ。先進国のなかで、これだけ喫煙が自由という国は日本ぐらいであろう。外に食事にいくと、喫煙者が堂々とタバコを吸っている。海外では考えられない。

 なぜ、自民党では難しいかというと、タバコ農家やタバコ販売業者などが自民党の支援団体であったからだ。そのため、自民党の会合では、必ず灰皿が置かれていた。支持者に気を使っているためだ。しかし、いまどき会議でタバコを吸えるというのは、ワンマン企業で社長が喫煙者の会社ぐらいだろう。

 とは言え、会議が禁煙になったのは、ごく最近のことである。そういえば、二年前にNHKの出演者控え室に入ったら、平気で喫煙しているのに閉口したことを覚えている。最近、ようやく分煙にしたようだ。親方日の丸の組織は、おしなべて喫煙に寛容なところが多い。

 日本が喫煙天国になったのは、税金と戦争が原因らしい。まず、タバコ税欲しさにタバコの販売を国直轄の専売製にして税金を掠め取ろうとしたのが最初である。つぎは、第二次世界大戦のときに、軍人への配給品としてタバコを配った。戦意高揚という意味があったようだが、ニコチン中毒患者が肝心の場面では力が出せないというのは証明つきである。

 百害あって一利なしのタバコが、他の先進国なみに規制されるのを期待している。もちろん、喫煙者の自由を奪うつもりは毛頭ない。非喫煙者に間接喫煙をさせないようにして欲しいだけである。

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