2007年12月6日木曜日

銃社会アメリカ

 アメリカで、また銃乱射事件が起きた。米中西部ネブラスカ州オマハ市のショッピングモールで12月5日午後2時(日本時間6日午前5時)ごろ、若い男がライフル銃を乱射し、買い物客ら8人が死亡、重体2人を含む計5人が負傷したという。犯人は自殺した。

 事件当時、モール内はクリスマスを控えた買い物客でにぎわっており、突然響いた銃声で現場は大混乱に陥ったという。米国では4月のバージニア工科大事件をはじめ銃乱射事件が続発、一般市民が犠牲になる惨事が繰り返されている。

 犯人は自分が英雄になると言って、この事件を起こしたようだ。そして、最初から自殺することを想定していたようである。死ぬことを覚悟した人間の所業を誰も止めることはできない。誰もが銃を購入できるアメリカでは、このような事件は今後も頻発するであろう。

 もちろん、銃規制を主張するアメリカ人も多い。これだけ惨劇が続いているのであるから当然と思うのであるが、このような意見は封殺される。その元凶が悪名高い全米ライフル協会である。銃はアメリカの文化であるとさえ主張している。

 かつて人格者と呼ばれた上院議員がいた。アメリカでも国会議員には曲者が多い。地元利益誘導型のうえ、自分の懐を肥やすものも多い。ところが、この議員は違っていた。銃規制を訴えたのである。

 危機感をおぼえた全米ライフル協会は、この議員の落選を図った。この議員のありもしないスキャンダルをでっちあげ、途方もない金を使って、マスコミを利用し、アンチキャンペーンをはった。家族への脅迫も行ったという。卑劣というしかない。

 結局、この議員は落選した。これを見たアメリカの議員は二度と銃規制を提案しようとはしない。声に大にしてはいえないが、日本でも同じようなことをしている団体がある。

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