文部科学省の調査によると、金で博士号を売る、いわゆるディグリーミルと呼ばれる機関から学位を取得していた教員の数が48名に上ることが明らかになった。
もともと大学教授になるために明確な資格も免許もいらない。「博士あるいはそうと同等の能力があるもの」という条項があるが「同等の能力」とは何かが書かれていないのである。この結果、見識も知識もない人間が大学教授に採用されている。
博士号を苦労して取得した人たちが就職先に困っているということが社会問題になっている一方で、学位を持っていない人間がやまのように大学教授の職を得ている。明らかに矛盾であろう。
大学教授になる基準に「博士号を有する」という一文をいれればよいのであろうが、大学を格好の天下り先にしている官僚や政治家にとっては、都合の悪いことであるから、今後もいまの状態が続くのであろう。
とは言っても、博士号がないのに教員になるということに居心地の悪さを感じているものも多いようだ。そこで登場するのがディグリーミルである。金だけで学位を買えるとあれば、ついつい手を出したくなる。
ただし、このようなニセ学位を問題にするならば、博士号を持たない教授が何人いるかも公表すべきであろう。それこそが問題である。同じ紙面に、官僚が大学教授になるということが、臆面もなく報道されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿