アカデミックハザードの読者から、小説は面白く読ませてもらったが、現実はそんなに甘くないのではという意見を頂戴した。
被害者が全員アメリカに逃れて、最後はハッピーエンドになるというストーリーは、あまりにも安易すぎるというのである。現実の世界では、白井のような人間がのさばり、加治や長井はアカデミアから追放されてしまう。そんな現実をたくさん見てきたと読者はいう。
同感である。しかし、それでは、あまりにも切ないのではなかろうか。せめて小説の中ぐらいは、ハッピーエンドで終わりたい。これが本音である。
それと、アメリカがそんなによいのかという意見もあった。確かに、アメリカにもアカデミックハザードはあるし、人種差別も厳然としてある。よって、アメリカの大学が天国というわけではけっしてない。
ただし、日本と比較すれば、アメリカの大学の方が数段上であることは確かである。これは、アメリカの大学がすでに国際社会に開放されているということが背景にある。
最近、優秀な高校生が日本の大学を選ばずに、アメリカやヨーロッパの大学に直接進学するケースが増えている。現状を知っているということだろう。
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