2009年10月19日月曜日

概算要求

 各省庁から上がってきた来年度予算の概算要求総額が95兆円となった。国の税収が40兆円を下回ると言われている中での暴挙としか言いようがない。もちろん、民主党政権では、かなり予算カットが予想されるので、要求だけは多めにしておこうという思いもあるのかもしれない。

 それにしても情けないのは大臣たちだ。野党に居た頃は、無駄だらけの予算の節約などいくらでもできると豪語していたが、いまでは自分の所管官庁の予算だけは減らさぬようにと必死に防御に走っている。

 まともなのは、前原国土交通大臣ぐらいであろうか。次から次と民主党らしさを出している。公共工事も大きく切り込んだ。しかし、周りの大臣がこれだけだらしないのでは、いずれ四面楚歌となって、現政権も自民党政権と変わらない体たらくになるのは目に見えている。

 予算カットで一番効果的な方法は一律にシーリングを課すことである。例えば、各省庁に、前年度の8割の予算を認める。その替り、中身は自分たちで精査しろと言えば済むことだ。削減を自分たちに決めさせる。しかし、民主党は、この手法をとりたくないらしい。ひとつひとつの予算を精査するという。

 予算項目は膨大だ。いちいち精査していたら、いくら時間があっても足りない。それに、利権にからむ圧力団体からの陳情も激しくなる。いままで甘い汁を吸ってきた連中が、その利権が消えそうだとなったら必死になる。非合法な手段も辞さないであろう。結局、官僚組織を変えない限り、政治は変わらないのだろうか。

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