2007年10月10日水曜日

マルチ商法

 昔からねずみ講と呼ばれる詐欺は後を絶たない。マルチ商法とも言われる。手口は簡単で、ある商品の購入で客を紹介すれば謝礼がもらえるという仕組みである。いろいろなパターンがあるが、基本は変わらない。

 いちばん単純な例で考えよう。二人の客を紹介すれば商品がただでもらえるとしよう。最初の客は友人二人を販売元(詐欺の胴元)に紹介する。つぎの二人が同じことをする。すると新たな客は四人になる。日ごとに、この勧誘が行われれば10日後に1024人、20日後に1048576人となり百万人を越える。そして1月後には1073741824人となって10億人を超えるのだ。日本の人口の10倍である。これは、有名なねずみ算と呼ばれる計算で、数が倍々となっていく。

 これが、客を二人ではなく五人紹介するとなれば、たったの12日で日本の人口を超える。商売として成り立つはずがないのである。何度も言われてきているのに、現在でも多くのひとが同じような詐欺にあっている。

 ところで、今度出資法違反容疑で逮捕されそうなL&Gの波会長は、昔、ねずみ講詐欺で捕まっている人物である。円天などというばかげた通貨を編み出し、年利36%の配当をうたって金を集めた。だまされた人達は気の毒であるが、なぜか世間は冷たい。こんな詐欺にひっかるほうがどうかしているというわけである。

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