2007年11月2日金曜日

ゆとり教育

 中央教育審議会が「ゆとり教育」が間違いであったことを正式に認めたらしい。政府機関が間違いを認めるということ自体珍しい。

 本来、ゆとり教育とは、ペーパーテストだけですべてを判断するという風潮から、「成績がすべてに優先する」という一般常識にかける子供や親が急増したことに危惧した政府が、もっと子供の多様な能力を伸ばそうと打ち出した教育政策である。つまり、「つめこみ教育」をやめて「ゆとり」へという発想であったはずだ。

 実は、トーマスは、ゆとり教育の趣旨に賛成したひとりである。それは、日本の教育に大いなる疑問をもっていたからであった。

 たとえば、日本では、学年ごとに学習目標が設定され、そこまでできなければ「落ちこぼれ」という烙印をおされ、まわりからもばかにされる。

 一方、アメリカでは、学習目標はあるが、それは、あくまでも目安で、それを達成できないからといって責められることはない。むしろ、生徒が少しでも進歩すればほめられる。「昨日までできなかったことが、今日はできるようになったね」というわけである。

 つまり、日本はネガティブ教育なのに対し、アメリカはポジティブ教育なのだ。子供の能力は多種多様である。同じ小学校一年生でも、レベルはまったく異なる。それを、一律に、ここまでできなければダメといわれたら、やる気がうせるどころか、希望も失ってしまうだろう。

 将来伸びるかもしれない才能を、日本式ネガティブ教育で、どれだけ芽をつみとっただろうか。それを心配していた。残念ながら、「ゆとり教育」となってもネガティブ教育の根は変わらなかったが。

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